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2017年02月25日
TVアニメ「ハンドシェイカー」第8話までを振り返り!

K』や劇場版『マルドゥック・スクランブル』など、圧倒的な演出技法で世を席巻するスタジオ、GoHands

彼らの新たなオリジナルアニメーションプロジェクトとして始動した作品が『ハンドシェイカー』です。

第8話までの放送を終え、折り返しを迎えた本作。

このタイミングで今までの物語を振り返ると共に、これまで明らかになった『ハンドシェイカー』の謎をご紹介していきます。

 

 

◆『ハンドシェイカー』とは?

バベルの啓示を受けた2人が手を繋ぎ、自分とパートナーの深層心理から生み出された武器“ニムロデ”と超人的な能力を使って、“ジグラート”と呼ばれる平行異世界で戦う人たちのことをいいます。

 

“ジグラート”で存在し続けること、また“ニムロデ”や超人的な能力を使用するためには手を繋いで“チャージ”を行わなければなりませんが、一度行えば、一定時間内は手を繋がずとも問題はありません。

 

 

そうして戦い続ける『ハンドシェイカー』たち。

その理由は何なのか――。

それは、彼らがどうしても叶えたい願いを持っており、それを叶えるためには神を打ち倒さなければいけないと言われているからです。

そしてその神とまみえるためには、他の『ハンドシェイカー』のペアと戦い、勝利を重ねて資格を得なければなりません。

 

そのために彼らは戦いを続けています。

 

◆戦いのルール

<戦いの舞台である“ジグラート”に突入するには?>

ジグラートへの突入条件はいくつかあります。

・手を繋いだハンドシェイカー同士が一キロ以内の距離に入った場合

・手を繋いだハンドシェイカーが一キロ以内に標的を定めて戦いを望んだ場合

※上記条件が当てはまるのであれば2組以上の『ハンドシェイカー』が“ジグラート”に存在することも可能です。

 

<勝敗の付け方は?>

以下2パターンがあります。

・どちらかのペアが戦意を喪失する

・致命傷を負うことで疑似的な死を迎える

 

※敗者は『ハンドシェイカー』としての資格をはく奪、現実世界へと戻されてしまい、二度と“ジグラート”に入ることはできません。

※相手ペアから戦意がある状態で一キロ以上離れた位置に移動した場合、勝敗がつかない状態でジグラートから脱することもできます。

 

<コードネームについて>

『ハンドシェイカー』は“ジグラート”にいる間、コードネームで呼び合うことが基本となります。

自身が『ハンドシェイカー』であると公言することは、現実世界での生活を脅かす恐れ(闇討ちに合う、家族や友人に危害が及ぶ、など)があるため、そのような対応策がとられるようになりました。

 

◆各ペアの戦う目的――『願い』とは?

ハンドシェイカーたちは自分たちの『願い』を叶えるために戦っています。

ではそもそも、そんな彼らの『願い』とは一体何なのか、#8までで明らかになった各ペアの『願い』に関するキーワードを、こちらでご紹介していきます。

彼らがなぜ、そのような『願い』を持っているのかは、是非本編をご覧になってお確かめ下さい。

 

GEAR(タヅナ&コヨリ):『決意』???

CARD(リリ&マサル):『恋』 大切な人を守りたい

SHADOW(チヅル&ハヤテ):『理想』 すべてを平等にしたい

SWORD(コダマ&ヒビキ):『夢』自分たちの夢を叶えたい

COCOON(ナガオカ&マユミ):『生存』???

CHAIN(ブレイク&バインド):『優しさ』???


◆ニムロデについて

ハンドシェイカーの深層心理から生み出された武器の総称で、その形状・能力はさまざまです。

さらにニムロデはハンドシェイカーの想いによってジグラートに様々な影響を与え、浸食していく。それは勝利を積み重ねた神に近いハンドシェイカーであればあるほど、浸食の度合いが強くなっていきます。

 

 

◆#8までのダイジェスト

ここで#8までのダイジェストをお届けします。

 

<#1:Conductor to Contact>

機械いじりが得意な高校生・高槻手綱(タヅナ)は、修理依頼に駆け回る日々を送っていた。

 

ある日、大学部の准教授・槇原長政(マキハラ)からの依頼で、彼の研究室へと訪れる。

そこにはベッドで眠り続ける一人の少女が。

何かに導かれるように彼女の指先に触れたタヅナは、突如バベルの啓示を受ける。

そして眠っていたはずの少女・芥川小代理(コヨリ)が目を覚ました。

戸惑う彼の前に現れたのは、白衣を着たハイテンションな男――マキハラ。

彼はタヅナにハンドシェイカーという謎の言葉を突きつけるが、直後、姿を消してしまう。

 

かわりに現れたのは鎖の猛攻と、手を繋いだ男女・ブレイクとバインドだった。

タヅナは目覚めたばかりで体をうまく動かせないコヨリを抱え、校内を駆け回る。だが逃げてばかりでは追い込まれるのは必至。

とうとう彼らに追い詰められたタヅナ。迫る鎖に為す術なくしゃがみ込んでいると、コヨリが彼を守るため、手を離し立ち向かおうとしていた。

それを見たタヅナは、妹の死に際に交わした約束『手を離さない』というものを思い出し、とっさに彼女の手を握り直す。その時、大量の歯車が宙を舞い、彼ら二人を鎖から守った。

これこそがタヅナのニムロデだったのだ。

歯車を組み合わせ、剣を作り出したタヅナは、コヨリを守るため、ブレイクに刃を突き立てる。

 

そうしてタヅナはハンドシェイカーとして初めての勝利を収めた。

 

 

 

<#2:Lead by Red>

ジグラートを脱したタヅナはマキハラから様々な説明を受ける。

ハンドシェイカーとは自らの願いを叶えるため、パートナーと手を繋ぎ、ニムロデを持って、平行異世界ジグラートで戦う者達だということ。また願いを叶えるためには戦いに勝ち続け、神にまみえる資格を得、神を打ち倒さなければならないこと。

そしてコヨリはパートナーであるタヅナと手を繋ぎ「チャージ」を行わなければ、いずれ死んでしまうということ。

タヅナは聞かされた内容に戸惑いつつも、コヨリを守ることを決意する。

 

そんな彼にマキハラはコヨリを生かすための方法として、共同生活を送るように提案。

ブラジルからの留学生で日本語もままならない少女、という謎の設定をつけられたコヨリは、居をタヅナの家に移し、高校も同じクラスに転入して、彼と共に現実世界を歩んでいくこととなった。

 

 

<#3:Blade and Dagger>

「手を繋いで生活する」ことの大変さを感じつつ、それでもコヨリの飲み込みの早さに助けられながら、なんとか共同生活を続けていたタヅナ。

 

そんな彼は、偶然にも以前出会った――東 颯(ハヤテ)と三津寺千鶴(チヅル)と再会した。

彼らはセンテオトルという、ファミリーレストランのカクテルコーンなどを展開する会社に勤めているらしく、今度の休みに店に遊びに来るよう提案してきた。

それに了承を返すタヅナとコヨリ。

 

さっそく休日に店へと足を運ぶと、店長として働くチヅルとハヤテに歓迎され、様々な料理をごちそうになった。

その帰り道、チヅルに二人は恋人なのではないかと詰め寄られる。

照れつつ、否定するタヅナは、その時突然周囲の景色が変わったことに気付く。

 

そこはジグラートだった。

目の前には手を繋いでいるチヅルとハヤテの二人が。そう、彼らはハンドシェイカーだったのだ。

明るく朗らかな笑顔の裏にあったのは、外見や社会的差別による苦しみ。

「全てを平等にすること」という願いを叶えるため、ダガー=シャドウ、ブレイド=シャドウと名乗る彼らとタヅナ達の戦いの火蓋が切って落とされた。

 

 

 

<#4:Live Lab>

チヅルとハヤテの連携した攻撃に、防戦一方となるタヅナ。このままでは戦いに負け、コヨリが命を落としてしまう。

タヅナは必死に活路を見いだし、チヅルたちを天守閣へと誘い込む。

そしてハヤテとの一騎打ちに見事勝利し、チヅルたちを下した。

 

その後、コヨリの事情を知ったチヅルとハヤテは、ハンドシェイカーとして、そして日常生活の面でもタヅナ達を支えるべく、保護者に名乗り出て、協力を約束してくれることに。

そしてタヅナへコードネーム――シングル=ギアを与えた。

頼りがいのある存在の出現に喜ぶタヅナ。

 

そんな彼を見てほほえましく思うと共に、チヅルとハヤテの内心は複雑だった。

願いを叶えることなく、ハンドシェイカーという戦いの舞台から姿を消すことになった。その悔しさは計り知れない。

しかし同時に、タヅナの強さと一生懸命さに心を打たれる部分もあった。

自分たちよりも年下の彼らが、命をかけて頑張っている。

それなら自分達が頑張らないわけにはいかない。

チヅルとハヤテは決意を新たに、今度はタヅナ達を支える保護者として、互いの手を取ることを選んだ。

 

 

<#5:Meet Yet>

チヅルとハヤテに誘われ、タヅナはカクテルコーンの次世代店舗ショールームに訪れていた。

最新機器の数々に心躍らせるタヅナ。

それは店を出た後も変わらず、様々な考えを巡らせていた。

だがふいにはっとして、タヅナは振り返る。そこにコヨリの姿はなかった。

 

一方コヨリは、タヅナとはぐれ、不安にくれていた。

そんな時、同じ学校に通っている北条璃々(リリ)と、彼女の弟である勝(マサル)に遭遇。彼らと行動を共にすることに。

マサルはカードゲームが得意で、「デッドエンドエンペラー」と呼ばれ、近畿地区No.1の強さを誇っている。そんな弟の姿に大興奮のリリ。

彼らに連れられ、向かったのはカラオケだった。そこでマサルにカードゲームのノウハウを教わったコヨリは、飲み込みの早さを活かし、あっという間に技術を習得。リリとの対戦に白星を挙げた。

 

その頃タヅナは必死にコヨリを探していた。マキハラから伝えられた手を離してもつ時間は約2時間。その間に彼女を探し出さなければならない。

焦るタヅナ。

そんな彼の前に、一人の男が現れた。

彼はマキハラが昔ハンドシェイカーだったこと、そしてコヨリに自分の妹の面影を重ねているのではないかとタヅナに指摘し、戸惑わせる。

だがその時、タヅナに一本の電話が。出るとリリからのもので、コヨリと一緒にいるということを告げた。

大急ぎでコヨリ達の元に向かうタヅナ。

彼の背中を男は鋭い目つきで見つめていた。

 

コヨリ達の元にたどり着いたタヅナは、彼女が無事なのを見て安堵の息をもらす。

そんな彼らを見て、ほっとするリリだったが、マサルと手を繋いだ瞬間、景色が一変。

ジグラートへと変貌した。

呆然とするタヅナとリリ。

ハンドシェイカー同士だったと知らなかった彼らだが、互いに戦いたくないという思いから、ジグラートを脱しようと試みる。

しかし変わらない状況。

しびれを切らしたマサルはタヅナ達に戦意があるとみなし、宣戦布告。

リリもそれに同調し、タヅナは彼らとの戦いに突入してしまう。

 

 

 

<#6:Emperor of Fortune>

リリとマサルと戦うことになったタヅナたち。

彼らを傷付けたくないと、戦闘をやめるよう説得したいタヅナだったが、激しい攻撃に守りに徹するしかない状況だった。

そんな二人をリリとマサルは遠くから見つめる。

 

リリはマサルを、マサルはリリを護り、自らの願いを叶えるために力をふるう。

彼らが抱えるもの。

それは互いを想いあう姉弟の心と、それに反比例した周囲の重い現実だった。

彼らの家庭は冷め切っていた。

家庭を顧みない父。

そんな夫に不安を覚え、苛立ちをヒステリックに叫ぶ母。

両親から愛のない期待をかけられるリリと、反抗心を抱き、距離を取るマサル。

不安定な毎日を乗り越えるため、リリとマサルの絆は強く、互いを守るために必死だった。

それはハンドシェイカーとしての戦いにも現れ、カードゲームで鍛えた戦術を用い、攻撃を仕掛けるマサルと、彼をフォローしタロットカードを駆使するリリ。

その強さにタヅナは負けを覚悟し、コヨリだけでも生きていく道を探そうとする。

 

しかしコヨリは違った。

彼女はマサルから教わったカードゲームの戦術を元に、逆に彼らの動きを予測し、見事に戦況をひっくり返す。

それに気付いたマサルは、リリに持っている手札をすべて自分に渡すよう伝える。

最後の逆転を狙い、一撃を放つが、タヅナの機転により退けられ、戦いに敗れることとなった。

ハンドシェイカーとしての資格を剥奪されたリリとマサル。

しかし彼らは互いの本当の想いに気付き、新たな一歩を踏み出すことに。

 

一方タヅナは奇妙さを感じていた。

リリとマサルの戦いが終わった後、なぜかジグラートから脱せなかったのだ。

彼の心に引っかかりを残したまま、戦いの幕が下ろされる。

 

 

<#7:Festival and Carnival>

タヅナはマキハラの研究室を訪れていた。

彼はそこでマキハラがハンドシェイカーだったこと、そしてコヨリにも昔ハンドシェイカーのパートナーがいたことを聞かされる。

驚くタヅナ。だがマキハラの想いを聞き、決意を新たにする。

 

そんな彼に助けを求める者が。

それはタヅナの友人で学園祭に奮闘する橘 友樹(トモキ)だった。

なんでも友人経由で安く食材を手配しようとしていたのだが、それが難航しているというのだ。

トモキの必死な様子に、仕方なく力を貸すタヅナ。

 

紆余曲折あり、チヅルとハヤテに協力を請い、彼らが快く食材の手配を引き受けてくれたことで、困難は去ったと思いきや、次の問題が待ち構えていた。

厨房担当の生徒が山での修行の果てになぜか全員腕を骨折してしまったのだ。

今度こそ絶対絶命。そう思ったタヅナたちだったが、そこでコヨリが手を挙げる。

なんと彼女が厨房を担当するというのだ。

戸惑うタヅナだったが、コヨリの強い意志を感じ取り、彼女と共に料理の練習をすることを決意する。

 

それから二人一緒に料理を練習し、最終的にはクラスメイト達にも絶賛されるほどの腕前まで上達することに成功。

 

そして文化祭当日。

チヅルとハヤテからセンテオトル謹製の和服をプレゼントされ、それを着たコヨリに見惚れ、タヅナは頬を染めたり、機材トラブルに見舞われ、修理をしつつ料理をする荒業に挑戦したり、大変そうな彼らを見て、途中マサルが援護に入ってくれたりと様々な出来事が起こりつつも、大盛況のうちに幕を閉じる。

 

そのあと、後夜祭でコヨリの手作り弁当を大喜びで頬張るタヅナ。戦い以外でも互いに手を取り、協力しあう彼らの絆はより深くなっていく。

一方、マキハラは自身の片手を見つめ、強く握りしめた。そこにあった何かを惜しむように。

 

 

<#8:Sing a Sonic>

ぼろぼろのタヅナと、彼を心配そうに見るコヨリ。

二人は窮地に立たされていた。

前に立ちはだかるのは、現役アイドル阿波座こだま(コダマ)と彼女のマネージャーである盛山 響(ヒビキ)。

彼らの手にはニムロデが握られていた。

どうしてこんなことになったのか。

 

事の始まりはマキハラからの頼み――コヨリの服を見繕ってほしいというものだった。

それを受けたタヅナはコヨリと街に繰り出すことになったのだが、気付けばジグラートに転移させられていたのだ。

そうして襲い掛かってきたコダマたち。

彼らの苛烈な攻撃に、タヅナは手も足も出ない。

そうして追い詰められた一瞬、タヅナは機転を利かせ、勝敗をつけないままなんとかジグラートを脱したのだ。

 

しかし脱出の際、タヅナは深い傷を負う。さらに逃げるために川に飛び込んだため、体調を崩し、発熱までしていた。

タヅナを看ていたマキハラは、戦闘時の話を聞き、コダマたちはジグラートに侵食するほど強力なニムロデを持つ、最強クラスのハンドシェイカーだと判断する。

それと同時に、彼らがタヅナたちをあえて狙ってきたということも警告する。

 

次は逃げられない。

コヨリを守る、その想いの強さが先走り、焦るタヅナをコヨリは心配そうに見つめた。

 

その頃、コダマとヒビキはタヅナたちとの戦いを思い返していた。

逃げられたのは初めて、だが次は確実に彼らの魂に自らの歌を刻み込み、勝利することを宣言する。

そんな強い言葉とは裏腹に、現実世界ではトラブルに見舞われているらしい。ナベタ社長という人物に、ライブ開催を阻まれているらしいのだ。

それでも強気に前を見据えるコダマに、ヒビキは感涙する。

 

夜、コヨリはベッドに横たわるタヅナの胸に顔をうずめる。

自分のせいで傷つき、そんな彼を何も手助けできないことに、彼女は涙を流し続けた。

 

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